2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

第二章~EPISODE33【未来を覗く者】

「………」誰だ?誰かが…。「……ブル」この声は…。「エイブル」フィンツ…?「聞いているのかい?」「ごめん、少し考え事してた」「はぁー…。参謀なんだから、しっかりしてよ」ここは?ああ、僕は【未来へ繋ぐ者達《テスタメント》】の基地にいたのか。何か長い夢…

第二章~EPISODE32【大罪】

踏みつけられていた重みが消えた。死んだ。そう思った。だが違う。ヘレスの体が浮き上がっていたのだ。何者かの蹴りがヘレスの脇腹を蹴りあげていた。「ぐふっ!?」ヘレス自身も驚いていた。痛みを感じたのだ。血を吐く程の衝撃が、全身を駆け巡った。地面…

第二章~EPISODE31【絶対絶命】

「急ぎ負傷者を!」「こっちだ!瓦礫に人が埋まっているぞ!」「シルワさん達は!?」爆風から生き延びたアルバ王国騎士団の騎士や兵士達は、人々の救助にあたっていた。しかし、統率者が居ない状態で行動が続き、パニックに陥っていた。「一体…何がどうなっ…

第二章~EPISODE30【騎士として】

剣と剣の激しいぶつかり合い。激戦が繰り広げられていた。アルバ王国騎士団、カラ。そして、【|黒不死鳥《ハルファス》】幹部、プティーである。互いに様子を探りながら、剣を交えているが、油断は出来ない。「ただの襲撃者ではないようだな」「わたしもび…

第二章~EPISODE29【意地】

「へぇ。案外、やるものですね?」爆発から生き延びた、テティ。襲撃者であるソルフと、激戦を繰り広げていた。「はぁ…はぁ…」テティは、息を上げながらも、ソルフに対峙していた。槍を構え、攻撃を仕掛けようとしているが、いくらやっても、攻撃はいなされ…

第二章~EPISODE28【偽り】

アルドが見守る中、シルワ、ライゼ、サイシンの3人とトレートルの戦いの火蓋が切って落とされた。「行っくよ〜2人とも!」シルワの合図でライゼは、シルワの真横に立ち、サイシンは2人の後ろへと立つ。トレートルは、首の骨をコキリと鳴らして、ゆっくりと3…

第二章~EPISODE27【仇】

アルバ王国ーー。「大丈夫か…?」アルドは瓦礫を退かし、庇ったイルに視線を向ける。額から血を流して気絶しているようだが、息はしている。周囲を見渡すと、廃墟と化した街並みが広がっていた。「一体…誰がこんな事を…」すると、アルドは空に気配を感じ、目…

第二章~EPISODE26【力】

(ゼバン筆頭騎士と言えど、アタシの能力の前では無力♪もしかしたら、他の幹部よりも強かったりして)バイは、ふふっと笑みを零す。自身の力に酔い知れていた。それもそのはず、今では大国ゼバンとなっているが、小国であった時、筆頭騎士と聞けば、知る人ぞ知…

第二章~EPISODE25【ナルゼの過去3】

反乱軍の戦力は3万。それに比べて、ゼバンの戦力は、2万。数では武が悪い。だが、俺達は命を賭して戦った。「いけえええええ!!」仲間が次々と倒れ、とうとう…、ゼバン城まで追い込まれてしまった。「陛下を護れ!!」仲間がレスト王を護り抜いて、死闘を繰り広…

第二章~EPISODE24【ナルゼの過去2】

ーー孤児院。「さぁ!ストリアが来たわよ!!」決めポーズを披露すると、孤児院にいる子供達は鼻で笑う。ストリアは、勢いとノリで行動する。そのせいか、子供達には、全くと言っていいほどウケない。だけど、子供達は孤児院を設立した、ストリアに対しては感…

第二章~EPISODE23【ナルゼの過去1】

14年前。まだ、ゼバンが大国と呼ばれる前に遡る。「我が国の【英雄】である、ルッカの穴を貴様に埋めてもらう。良いな?」俺は、大臣から、そう命じられた。「はっ。命に変えても使命を全う致します」ルッカは俺と同じ孤児院で育った親友であり、良きライバルだ…

第二章~EPISODE22【守るべき約束】

アルバ王国近郊ーー。「皆…無事か…?」アルバ王国の近郊までやって来ていた、ナルゼ達は、爆風の衝撃を受け、地面に転んでいた。ナルゼは、フリーデンを抱きながら、爆風の盾となった。護衛であるアルバ王国騎士も、ふらふらとした様子で立ち上がる。状況を把…

第二章~EPISODE21【ゴウガVSヨルカ】

「ハァッ!!」ゴウガから繰り出される拳は、ヨルカの全身を強打。体がふわりと浮き上がっても、容赦なく追い討ちを仕掛ける。繰り出された猛撃を浴びた。地面に転がり、ゴウガは呼吸を整える。普通なら、とっくに死んでいてもおかしくはない。それなのに、…